お家のわんちゃんがフードを食べてくれない。。。
このお悩み、皆さんお持ちのようでよく相談に来られます。
実は愛犬のティノも全く食べてくれない時期がありました。
実際お客さまのお話を聞いていると、「それは食べないかも…」って思うことも多々あります。
私もティノが食べてくれない時期があって、同じ悩みを抱えていたのでとってもよくわかります。
今回は愛犬ティノが食べてくれるようになった話を基に解説していきます!
フード紹介もしているので、ぜひこちらもご覧ください。
犬がフードを食べない理由って何がある?
それでは早速犬がごはんを食べない理由を考えていきます。
まず考えられるのは大きく分けて5つでしょうか。
これを見て、何となく該当するかも・・・?と思う方多いのではないでしょうか?
それでは一つずつ見ていきます!
お腹が空いていない
人間も一緒ですが、お腹が空いていなければ食べようとは思いません。
わんちゃんの先祖はもともと、群れで狩りを行う動物でした。そのため、他の者に取られまいと、「食べられるときにたくさん食べる」という性質を持っています。
これを頭に置いてからこれからの内容を考えてみてください。
おやつをあげすぎていませんか?
1日の必要なエネルギー量の10%以内であげる、これがおやつをあげるうえでの鉄則です。
わんちゃんの栄養管理・体重管理を考える上ではとても重要なパーセンテージですが、多くの飼い主さんはこのことを知りません。
そのため、ごはんよりも脂質の多いおやつをできるだけ胃に放り込んだら、わんちゃんとしてはそれで十分満足してしまう傾向にあります。
お腹が空くぐらい運動をしっかり行っていますか?
人もそうですが、お休みの日に1日家でゴロゴロしていたらお腹ってそれほど空きませんよね?少しお菓子をつまんで、夜になってもイマイチお腹空いてない?って経験あると思います。
わんちゃんも同じことが起きています。
お散歩に行かず家で遊ぶだけでは、思っている以上に消費エネルギーはなく、お腹が空いていない可能性があります。
この場合は、食べなくても普通のこと、ぐらいに考えてもいいかもしれません。
わがままで好き嫌いをしている
相談に来られるわんちゃんの多くは、この「わがまま」に該当すると考えています。
このご飯を食べなかったら、他のごはんにしてくれる!
トッピングしてくれるまで食べないんだから!
わんちゃんのわがままに、飼い主さんが応えてくれるか犬は試しています。
先述した、「犬の祖先はグループで狩りをしていた」に関係してくるのですが、他の仲間に食べられる心配がない環境であれば、急いで食べる必要がないのですから、待っていればいい!取られる心配もないし!
という思考回路になっている可能性があります。
ストレスでごはんを食べる気にならない
最近模様替えをした、とか急に近くで工事が始まって1日中音がうるさい、など家庭環境は変わっていませんか?
繊細な性格のわんちゃんであれば特に、環境の変化でも食べてくれなくなることがあります。もし思い当たる節があるのであれば、それを取り除くことはできないか考えてみましょう。
成長期からの変化かも
子犬の時期から成犬に移り変わる成長段階だと、成犬時と体重がほぼ同じくらいになる生後8~9か月頃にごはんの要求量が減ってきます。
それを食欲不振と捉えるのは間違いです。単純に犬自身が求めるカロリー数が減ってきていることを教えてくれているのです。
成長期(小型犬なら生後12か月、生後1年半~2年)は成長期用のフードをお勧めしますが、食べムラなどがあれば成犬用に切り替えるのも良いでしょう。
実は季節(気温)も関係している
5月ごろから秋口までは体の必要エネルギーが冬に比べ減っています。
そのため夏ごろになると「食欲がない」「ご飯を食べてくれない」というお悩みが増加傾向にあります。
ですが、病気の場合を除き本能的なものですので、気にしなくても大丈夫でしょう。
(重要)病気の可能性
これはすぐに病院への受診をオススメします。
いままでご飯をガツガツ食べていたのに、急に食べなくなったり、
急に体重が減ってがりがりになってしまった。
こんな時は病気の疑いがありますので、直ちに病院を受診してください。
食べない愛犬が変わった3つのポイント
では、わたしの愛犬ティノがどのようにしっかりとごはんを食べてくれるわんこになったのか。
さっとティノのプロフィールを紹介させていただきます!
子犬のころから1歳半ぐらいまでは、よくご飯を食べるわんこでした!
とある時から急にフードを食べてくれなくなったのですが、「そういえばあれ…」と考えれば見えてきたものがありますので、解説していきます。
食事は決まった時間に与える&食べないなら食器を下げる
ティノがごはんを食べなかった原因①:わがまま
いつでもごはんが置いてあれば、それは出されたその時に食べなくても、お腹が空いたら食べればいいや!とわんちゃんが思ってしまうのも無理ありません。
わんちゃんが食事のリズムを整えられるように、まずは決まった時間にあげるのがオススメ。(食欲が旺盛場合には、ばらばらの時間にあげるほうが良いのですが。)
そして出して食べなかったときは、10分~15分したら下げる。
これを徹底してください。
ごはん食べられないじゃない!?って思ったかと思いますが、「わがまま」でごはんを食べてくれない場合がほとんどなので、「今食べられなかったら、ごはんがなくなる」を教えてあげましょう。
食べない時は何日まで放置していいの?
かわいそう、心配という声も上がりそうではありますが、
ティノがわがままでごはんを食べないな、とわかったときは最大で2日は待ちました。
2日程度なら健康なわんちゃんであれば、水さえ飲んでくれれば問題はないと考えていたからです。
経験上お腹が空いたら少なからず少しは食べてくれますし、そこで仕方ない…と人間が折れてしまったら愛犬の言いなりになってしまいます。
時として心を鬼にすることも重要です。
与えるごはんの量を減らした
ティノがごはんを食べなかった原因②:ごはんの1回あたりの量が多い
こちらもとっても重要で、フードに表記されている給餌量そのままあげていませんか?
体重ごとに●●gあげてください、と記載がありますが、あれは基本的に目安です。
そのままの量を与えられるのは一部のわんちゃんです。ではあの表記はどのようなわんちゃんに向けたカロリーなのか。
ざっくりこんなところでしょうか。
昨今の日本で飼育されている犬の避妊去勢率は5割と言われていますから、2匹に1匹はこの給餌量にそもそも該当しないことも多いです。(体重管理用のフードは別として考える)
避妊去勢をされている犬の1日に必要な要求エネルギーは、それよりも低くなって当然なのです。
おそらく、表記さている給餌量を与え、それをすべて完食させようとトッピングをした場合、大体腹12分目になっているのではないかと考えます。
自分のことに置き換えて考えてみれば、1日2回の食事も楽しめなさそうではないですか?
フードローテーションの実施
”わがまま”も入っていたのかもしれませんが、このような意味合いも込めて行いました。
ごはんの飽きを緩和させる+アレルギーケア
その結果なのかはわかりませんが、アレルギーっぽい反応を見せたのは牛肉くらい。
それ以外は特段かゆそうな仕草も見せませんし、顔が腫れたりなどの症状もありません。
そして何と言っても、フードに”飽きて食べない”という現象は起きていません。
もしフードを変えても食べてくれない、などの行動があればそれはフードの種類以外の原因も考える必要がありそうです。
圧倒的に運動量を増やした
ティノがごはんを食べなかった原因③:消費エネルギーの減少
これも重要な要素でしょう。
犬も人間と同じでお腹が空かなければ食べる気にもなりません。
そのためには消費エネルギーを発生させることが重要です。
ティノは生後5か月~1歳半頃までは、ほぼ毎日1日2~3時間の散歩をしていました。
考えてみれば、ご飯を食べなくなったのは、お散歩の時間を20~40分程度に短くした頃からでした。
圧倒的に消費エネルギーが少なくなっていたことも、原因の一つなのです。
飼い主さんの意識を変える必要がある話
ここからは、厳しいことを言うようですが、愛犬のためを思うなら…の話を少しさせてください。飼い主の甘さがすべて犬にいい影響を与えるか、と言われたらそうではないと私は考えています。
というのも、おやつのあげすぎは良くないとわかっている、だけど見つめてきてかわいそうだし、と犬に負けてしまう。結局、そのあとの健康状態を考えたら犬が一番キツイ思いをすることになってしまうのです。
おやつは食べるけどご飯は食べない=わがまま
おやつの意味を理解しあげる量を考えなおす
先述しましたが、誘惑に負けてあげてしまう。この状況多いと思います。
私も店頭に立っていてこのような相談をされたことがあります。
こんな話を飼い主様から相談されました。
この場合は、フードを食べてくれない⇒おやつを与えた⇒フードを食べない⇒おやつ
のエンドレスリピートに陥っていたのでしょう。
ドッグフードは人間のごはんでいうと、「白米+おかず」に該当します。
総合栄養食のフードはそれだけで必要な栄養が摂取できて食事が完結するものなのです。
おやつは人間でいう「おかず」ではありません。
おやつだけでは必要な栄養素は摂取できないだけではなく、モノによってはごはんを食べられないほどにお腹を満たしてしまいます。
おやつをあげる量は「1日の要求カロリー数の10%以下」を目安に考えてください。
おやつでごはんの代役を果たすことは難しいのです。
食べないなら食器を下げる
ティノのごはんを食べない原因①でもお話しましたが、食べないなら食器を下げる。
食べられるのは一定の時間だけだよ、と教えてあげてください。
また食事を与える時間はバラバラに!という情報を耳にしたこともあるかもしれませんが、これはご飯を食べてくれない犬にとっては逆効果になる可能性もあります。
まずは、ご飯を食べるリズムを整えてあげることを心がけましょう。
まとめ:実践してほしい4つのポイント
今回はどの飼い主さん1度は悩まされた経験のある「愛犬がフードを食べない」について解説しましたが、いかがでしたか?
今回の改善ポイントはこちら
- 食事を決まった時間に与える・食べないなら下げるの徹底
⇒食事のリズムを整える・わがままを聞かない - 与えるごはんの量を減らした
⇒1日の要求エネルギーはわんちゃんによって違う - 運動量を増やして消費カロリーをあげる
⇒お腹が空かなきゃ犬もごはん食べません! - おやつの与え方を見直そう
⇒おやつでお腹いっぱいは避けよう
やはり、愛犬が病気以外でご飯を食べてくれないのはわがままが一番原因としては多いと考えています。
そこで飼い主さんの意識を変えてもらう必要もあると思い、少し厳しい内容を書かせていただいた部分もあるかと思います。
愛犬との生活をより豊かに楽しくしてもらうには、犬との接し方を今一度見直していただく必要があるとも考えているからです。
少しでも愛犬がご飯を食べてくれたよ!って嬉しいお声になることを願っています。
愛犬との生活がもっと彩られますように!ほなね~。