愛犬のフードを切り替えたいけど、急に変えたら体調を崩すかも…と心配になったことはありませんか?
お店でも新しいフードに切り替え方について、お客さまから多くの質問をいただくことが多いんだよね。
愛犬の健康を維持するためには、適切な食事管理が欠かせません。しかし急なフードの変更は消化不良が原因の下痢になるリスクやストレスを招く恐れがあります。
そうならないためにも、正しいフードの切り替え方法を飼い主が知っておく必要があるでしょう。
- フードの切り替えが必要な理由
- フードの正しい切り替え方法
- 切り替え時の注意点や注意すべき症状
本記事ではドッグフードの切り替えが必要な理由と具体的なフードの切り替え方法を初心者でもわかりやすく解説します!
フードの切り替えが必要な3つの理由
犬の成長段階や年齢に伴い、必要とする栄養素は変化します。適切なフードを選ぶことで、愛犬の健康をサポートしましょう。
ドッグフードを切り替える理由はわんちゃんによって様々ありますが、主な理由は3つあります。
- 成長段階や年齢に応じたフードへの変更
- 健康状態の変化によるフード選び
- 体重管理のため
犬のフード切り替えが必要な理由は、ライフステージや健康状態、体重管理などに関係しています。
それぞれの成長段階によって必要な1日のカロリー量や栄養素は異なりますので、愛犬の成長に合わせてフードを正しく変更する必要があります。
また健康状態の変化や体重の管理に応じて、フードを変えることもあるでしょう。
これらの理由についてそれぞれ詳しく解説します。
成長段階に応じたフード変更のタイミング
犬のフードは、その成長段階や年齢によって必要なカロリー量や栄養素は大きく変化します。
そのため、愛犬が健康を維持し、成長に適した栄養を摂取できるように、ライフステージに応じた正しいフード選びが重要です。
子犬から成犬への移行
子犬は成長が早いため、栄養価が高いフードを与える必要があります。
特に子犬用フードは成長をサポートするために、タンパク質や脂肪、カルシウム、リンのバランスが特別に調整されています。
しかし成長曲線が緩やかになってくると、摂取カロリー量が多すぎるため、そのまま与え続けると肥満傾向になっていしまいます。
子犬から成犬に成長する過程では、フードの切り替えが必要であり、正しいタイミングで成犬用フードへの変更が必要になります。
移行時期
一般的に、生後12か月を過ぎて成犬用のフードに移行しますが、犬種によって成長スピードが異なるため、成犬用フードに切り替える時期も差が生じます。
また、避妊去勢の時期によっても変わることがあります。
成犬からシニア犬への切り替え
成犬期を過ぎると、犬の体調や活動量は徐々に変化し、シニア犬は成犬とは異なる栄養素が必要になります。
シニア犬は新陳代謝が低下し活動量も減少するため、低カロリーで消化の良いフード、またシニア犬用フードは腎臓や心臓への負担を軽減するため、リンの含有量なども調整されています。
移行時期
犬種によって異なりますが、通常7歳以上でシニア犬用フードへの移行が推奨されます。
健康状態の変化によるフード選びのポイント
アレルギーや食物不耐症、特定の疾患がある場合、専門的な食事管理が求められます。
消化不良やアレルギーの症状がある場合も、消化器系に優しいフードやアレルゲンフリーのフードに切り替えることも必要になるケースがあります。
獣医師の指導のもと、治療をサポートする食事への切り替えることが重要です。
例えば、腎臓病やアレルギーのある犬には、専用の療法食が推奨されます。
移行時期
病気や体調に合わせてかかりつけ動物の獣医師と相談し、早めにフード変更をすることが必要でしょう。
体重管理による切り替え
愛犬の体重管理は、健康維持と長寿に直結します。適切なフードの選択と切り替えが重要です。
過剰な体重は肥満の原因となり、関節や心臓、腎臓などに負担がかかり、体に様々な影響が出る場合があります。
肥満対策
肥満は犬の様々な健康問題の原因となります。
太り過ぎの犬には、カロリーを抑えつつ満足感を得られるダイエットフードへの切り替えが効果的です。
体重が少ない場合
体重が不足している犬には、高カロリーで栄養バランスの良いフードへの切り替えが必要です。消化吸収が良いフードを選ぶと良いでしょう。
失敗しない!フード切り替えの基本手順
フードの切り替えは、愛犬の消化器系に負担をかけないように慎重に行うことが重要で、7日~10日ほど時間をかけて新しいフードに移行させるのがベストです。
新しいフードに切り替える際には、新旧フードを混ぜながら与えるので、旧フードが半分程度残っている状態で切り替え始めるのがおすすめです!
- 初日~3日目: 現フード75% + 新フード25%
- 4日目~6日目: 現フード50% + 新フード50%
- 7日目~9日目: 現フード25% + 新フード75%
- 10日目以降: 新フード100%
また、新しいフードと旧フードのカロリー数が違う場合には、新旧フードの1日の給与量を参考に計算する必要があります。
- (A)旧フード:350kcal/100g
1日給与量>>73g 73g÷10日=7.3g/日 - (B)新フード:370kcal/100g
1日給与量>>69g 69g÷10日=6.9g/日
(A)旧フード/g | 65.7g (7.3×9) | 58.4g (7.3×8) | 51.1g (7.3×7) | 43.8g (7.3×6) | 36.5g (7.3×5) | 29.2g (7.3×4) | 21.9g (7.3×3) | 14.6g (7.3×2) | 7.3g (7.3×1) | 0g (7.3×0) |
(B)新フード/g | 6.9g (6.9×1) | 13.8g (6.9×2) | 20.7g (6.9×3) | 27.6g (6.9×4) | 34.5g (6.9×5) | 41.4g (6.9×6) | 48.3g (6.9×7) | 55.2g (6.9×8) | 62.1g (6.9×9) | 69.0g (6.9×10) |
1日の合計給与量/g | 72.6g | 72.2g | 71.8g | 71.4g | 71.0g | 70.6g | 70.2g | 69.8g | 69.4g | 69.0g |
下記記事を参考にしてもらえると、スムーズに給与量を計算できます!
▼▼給与量の計算はこちらからできます▼▼
フード切り替え時の注意点と観察すべき症状
フードの切り替え中には、いくつかの注意点があります。これらを守ることで、スムーズな移行をサポートできます。
- 急な切り替えは避ける: 急なフードの切り替えは消化器系に負担をかけます。
- 水分補給をしっかり: 新しいフードに慣れるまで、水分補給を十分に行います。
- 獣医師に相談する: 特に健康上の問題がある場合は、かかりつけ動物病院で獣医師からアドバイスを求めましょう。
注意すべき症状
- 消化不良: 下痢や便秘、嘔吐などの症状が現れる場合は、新しいフードに慣れておらず、切り替えのペースが速すぎる可能性があります。
- アレルギー反応: 皮膚のかゆみや発疹、耳の炎症などが見られる場合、新フードに入っている原材料に反応したアレルギー症状かもしれません。
- 食欲不振: 新しいフードを食べない場合は、味や香りが好みではない可能性があります。
これらの症状が続く場合は切り替えを中止し、獣医師に相談することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
フードの切り替えにどれくらいの期間をかけるのが良いですか
一般的には1週間程度を目安に徐々に切り替えるのが理想的です。しかし、犬の体調や性格によってはもう少し時間をかける方が良い場合もあります。
急激な切り替えは消化不良やアレルギー反応の原因となるため、時間をかけて少しずつ新しいフードに慣れさせましょう。
アレルギー反応が出た場合、どうすればいいですか?
新しいフードへの切り替えでアレルギー症状が出た場合はすぐに給餌を中止し、獣医師に相談してください。獣医師の指導のもと、アレルギー専用のフードに切り替えるなどの対応が必要です。
新しいフードを食べない場合は?
少量の新しいフードから始め、徐々に量を増やしていくことで慣れさせてください。
新しいフードを食べない場合の工夫としていくつかの方法を試してみましょう。
それでも食べない場合は別のフードへの見直しを考える必要があるかもしれません。
- 混ぜる割合を調整する: 初期の混合割合が高すぎる場合、もう少し元のフードの割合を増やしてみます。
- フードの温度を調整する: フードを少し温めることで香りが立ち、食欲を刺激することがあります。
- フードの種類を変える: 味や形状が合わない場合、別の種類のフードを試してみるのも一つの方法です。
- 他の食材と混ぜる: トッピングや茹でた野菜、肉のゆで汁などを混ぜて、食欲を引き出す工夫をします。
▼▼フードを食べてくれない時に見てほしい▼▼
まとめ
愛犬の健康を維持するためには、適切なフードの選択と正しい切り替え方法が必要です。
成長段階や健康状態、体重管理に応じて適切なフードを選び、時間をかけて慎重に新しいフードへの移行を行いましょう!
切り替え時には愛犬の様子を観察し、健康状態に問題が発生した場合は早めに対処することが大切です。何か疑問や不安がある場合は、必ず獣医師に相談することをおすすめします。